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芝生の手入れの基本は、芝刈り・水やり・除草作業と言われています。このページでは、芝生愛好家の芝太郎が日本芝(高麗芝)に必要な、年間管理スケジュールや手入れ方法を紹介しています。芝奴隷の世界へようこそ(^^)
芝生の手入れの基本は、芝刈り・水やり・除草作業
綺麗な芝生を維持するためには、年間を通しての手入れが必要です。手入れを怠ると芝生が伸び放題・雑草だらけになったり、最悪の場合は枯れる場合もあります。
手入れの基本は、芝刈り・水やり・除草作業です。面倒ですがシーズンの初めに年間のスケジュールを決め、定期的な手入れ・メンテナンスで、綺麗な芝生を維持しましょう。
このページでは様々な手入れの仕方を紹介しています。
芝生は年間を通して手入れが必要です。
また季節に合わせて適切な手入れをする必要があります。各月ごとに、高麗芝に必要な手入れの情報をまとめてみましたので、参考にしてください。
高麗芝などの夏芝は、春から秋にかけてが成長のシーズンです。新芽が出だす少し前の3月ごろから、芝生のメンテナンスを始めましょう。
3月の前半から中盤にかけては、サッチング、エアレーション、コアリングなどの更新作業や、冬の間に傷んだ芝生の補修を行います。特に更新作業は芝生の成長に大きく影響する重要な手入れです。
4月もサッチング、エアレーション、コアリングなどの更新作業や、傷んだ芝生の補修作業を行います。暖かくなると雑草も生え始めるので、テデトールで早めに雑草を抜いてください。
5月になると雑草が育ちやすい時期になります。こまめな雑草対策が手入れのポイントとなります。後半になると気温も高くなり芝生が乾燥しやすくなるので、水やりの回数も徐々に増やしていきましょう。
6月から8月にかけては高麗芝が最も成長する季節です。芝生が伸びすぎないように芝刈りの回数を増やしましょう。芝生の回復も早い時期なので、エアレーションや目土入れも最適です。梅雨入りすれば水やりは不要となります。
梅雨が開けて気温が一気に高くなったら芝生の乾燥に注意してください。高麗芝は暑さで枯れることはありませんが、乾燥によって枯れてしまうので十分な水やりが必要となります。
エアレーションや除草剤は芝生に負担がかかるので控えてください。芝生が枯れないように水やりも重要です。日中の手入れ作業は熱中症になりやすいので、早朝か夕方に水やりをしましょう。
9月の後半になるにつれて気温が下がりはじめ、徐々に芝生の成長スピードが衰えます。成長スピードに合わせて、手入れの回数も徐々に減らしていきましょう。
依然として緑の芝生ですが、成長スピードは急激に衰え始めます。10月後半になると芝生の成長はほとんど止まってしまい手入れは、ほぼ必要なくなります。シーズン最後の芝刈りをして冬を迎える準備を始めます。
11月になると高麗芝は花(芝生の穂)を咲かせて休眠期に入り、徐々に枯れて茶色くなります。晴れの日が続いて芝生が乾燥している場合は水やりをしてください。※沖縄などの温暖な地域は手入れが必要です。
綺麗な芝生を長く維持するためには、通常の手入れに加えて「更新作業」が必要になります。更新作業とは、芝生の床土を耕す、土に穴を開ける、目土を入れる、サッチを取り除くなどの作業ことです。
高麗芝は冬になると枯れて休眠期に入るので、基本的に手入れの必要がありません。成長期直前の3月頃から手入れや更新作業を再開します。しかし完全に何もしなくて良いわけではありません。
12月になると、高麗芝は休眠期に入り芝生が茶色く枯れてしまいますが、暖かくなると新芽が出てきて緑の芝生が復活するので安心してください。冬に生える雑草があるので、見つけたらこまめに取り除いておきましょう。※沖縄などの温暖な地域では、成長は止まりますが緑の状態を保っています。
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12月の芝生の手入れ
芝生の上に雪が積もったら早めに雪かきをして芝生を養生してください。枯れた芝生の上に生えた雑草は見栄えが悪いので、見つけたら直ぐに取り除いてください。※沖縄などの温暖な地域では、成長は止まりますが緑の状態を保っています。
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1月の芝生の手入れ
高麗芝は休眠期のままです。春からの芝生シーズンに備えて、冬の間に生えた雑草の根を取り除くと春からの除草作業が楽になります。芝生が枯れているこの時期は、特に、雑草が目立ちやすくて楽に見つけることができます。
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2月の芝生の手入れ
冬の間のメンテンスは?雑草が生えてしまったら?害虫や病気になってしまったなど、芝生の手入れや植え方についてのご質問に、芝太郎が回答します。
芝生の手入れには様々な道具が必要になります。
芝生の手入れには、それぞれの作業のために作られた芝生専用の道具も必要ですが、普段、園芸などで使っている道具も使用できます。
芝刈り機は芝生を刈り込む時に使用します。「芝刈りハサミ」や「電動バリカン」でも代用できますが、ある程度の面積のある芝生は芝刈り機を使った方が効率的です。リール式、ロータリー式などの刈り込み方式の違いや、手押し式、電動式、ロータリー式などの動力方式などによって、さまざまなタイプがあります。
ローンスパイクは芝生のエアレーションに使用する道具です。先端がナイフ状になっており、体重をかけて芝生に突き刺すことで芝生に穴を開けることができます。ローンスパイクと同じ効果のあるガーデンスパイクという道具もあります。
↓ローンスパイクを使ったエアレーションの方法
熊手はサッチングという更新作業に使用する道具です。熊手を使って芝生に堆積したサッチを掻き出します。先端の感覚を調整できる金属製の熊手が使いやすくて便利です。サッチング専用の道具も販売されていますが、熊手でも十分にサッチングが可能です。
上記以外にもさまざまな道具が必要となります。これから芝生を始める方は一度に全部を揃える必要はないと思います。必要になった時に購入してください。
↓芝生手入れに必要な道具については、下記のページで詳しく紹介しています。
芝生の手入れの基本は、芝刈り・水やり・除草作業です。
きれいな芝生を維持するために、様々な芝生の手入れ方法があります。芝刈り・水やり・除草作業を定期的にすることはもちろん、肥料や更新作業を行うことで、綺麗な芝生を長く維持することができます。
芝生を元気に育てるためには十分な栄養成分が必要です。しかし人が庭に植えた芝生では、自然の栄養成分が不足してしまうので、定期的に施肥を行う必要があります。十分な栄養で育った芝生は、密度が高く綺麗な緑色に育ちますので、芝生の育成にあわせて最適な施肥を行ってください。
↓芝生の肥料について詳しくはこちら
目土入れは、芝生の土壌を活性化し、芝生の成長を促す効果がある芝生の手入れ方法です。「密度の高い芝生が出来る」「部分的に剥げた部分の芝生を復活できる」など多くのメリットがあります。また、芝生にできた凸凹を修復するためにも目土入れを行います。
↓目土入れについての詳細はこちら
芝刈の刈りカスや枯れた芝生が、腐って堆積したものをサッチといいます。サッチが堆積すると、芝生の水はけが悪くなる、病気や害虫の原因になる、芝生の成長が妨げられるなど芝生に悪影響をがあるので、サッチを定期的に取り除く必要があります。
堆積したサッチを取り除くことを「サッチング」といいます。芝生を植えたばかりの年には、サッチはほとんど堆積していないので、サッチをする必要はありません。2年目以降は、最低でも年に一度のサッチングをおすすめします。
↓サッチングの方法はこちら
熊手を使ったサッチング作業は大変ですが、サッチ分解剤を使用すれば、散布するだけで楽にサッチを分解することができます。サッチ分解剤は微生物を使ってサッチを分解するので、散布するだけでサッチを減らすことができます。
↓サッチ分解剤の詳細はこちら
エアレーションは、芝生に穴を開けることで土壌に空気を与え、芝生が元気に育つ土壌をつくります。すぐに効果が現れませんが、元気な芝生を育てるために重要な芝生の手入れの一つです。
高麗芝の場合は3月〜4月の芝生の成長期前、西洋芝の場合は9月〜10月頃にエアレーションを行うのが一般的です。夏の芝生が弱っている時期には避けるようにしてください。
↓エアレーションの方法はこちら
ターフカッターを使って芝生の根を切ることをスライシングといいます。芝生の根切りとも呼ばれています。古い芝生の根を切ることによって、根の新陳代謝を促し芝生の老化を防ぎます。また土壌の通気性や水はけの改善、病気の予防にもつながる芝生の手入れです。
↓スライシングの方法と道具はこちら
コアリングとは、芝生の下にある「古い土」を抜き取り「新しい土」を入れる芝生の更新作業の一つです。芝生を植えてしまうと、芝生の下の床土を入れ替えることが不可能なため、コアリングで少しずつ土を入れ替えることで、新鮮な土壌を維持することができます。
↓コアリングの方法と道具
雑草の成長は早く放置しておくと、すぐに芝生全体に広がってしまいます。芝生に生えた雑草は美観を損なうだけではなく、土中の栄養を奪い芝生の成長を妨げるので、こまめな除草がポイントとなります。
↓芝生の雑草対策についてはこちら
テデトールで対応できない場合は除草剤を使用します。このとき必ず芝生用の除草剤であるかを確認してください。間違って一般的な除草剤を使用すると、芝生を枯らしてしまい大惨事となります。芝生用の除草剤には「土壌処理剤系」と「茎葉処理剤系」の種類があり、使用方法と効果が異なります。両方ともホームセンターで購入することができますが、雑草の種類や除草の目的にあった除草剤を購入してください。
↓芝生の除草剤について詳しくはこちら
芝生は、放っておくとすぐに伸びてしまいます。そのため、芝生の成長に合わせてこまめに芝刈りをする必要があります。芝刈りは、こまめにすればするほど、密度の高い芝生を作ることができるので、伸ばしすぎないようにして、定期的に芝刈りを行うほうが良いでしょう。
↓芝刈りについて詳しくはこちら
芝生も他の植物と同様に水がなければ成長できません。水不足になると葉の色が悪くなったり枯れてしまいます。芝生が水不足にならないように、芝生の状態を観察して必要に応じて水やりをしてください。
↓水やりの方法や道具について詳しくはこちら
高麗芝は日本で最も育てやすい芝生です。
高麗芝は、もともと日本に自生していた芝生だけに、日本の高温多湿な気候にも適しているので、西洋芝などに比べて、水やりや芝刈りの回数も少なくてすみ、病害虫にも比較的強い特徴があります。そのため、芝生の手入れも比較的に楽にすることができます。
高麗芝の手入れは、芝生が成長し始める春から始まり、成長期である夏に一番手間がかかります。秋になると手入れの回数も少なくなり、高麗芝の休眠期になる冬は手入れの必要がありません。
↓高麗芝の手入れについて、詳しくはこちらのページをご覧ください
↓下記のサイトでも詳しく紹介されています
高品質で手入れが楽なTM9
TM9(ティーエムナイン)は、高麗芝を品種改良して開発された芝生の品種です。芝生の手入れを楽にする目的で開発されており、ベースとなった高麗芝よりも芝生の手入れが簡単な特徴を持っています。管理が簡単で育てやすいため、芝生の手入れを「面倒くさい」と考えている方や、初心者に向いている芝生です。
↓tm9の詳細はこちらのページで紹介しています
芝生の手入れに追われる芝生愛好家は、芝奴隷と呼ばれる。
ここまで紹介したように、芝生は植えた後も様々な手入れが必要になります。そして芝生の手入れに追われ、芝生に奴隷のようにこき使われる芝生愛好家のことを、SNSの世界では「#芝奴隷」と読んでいます。というかみなさん自ら芝奴隷と名乗っています。(笑)
高麗芝や西洋芝などの種類によって手入れの頻度は違います。しかし全く手入れをしなくて良い芝生はありません。手入れの負担が少ないtm9であっても最低限の手入れは必要です。手入れをしない芝生は伸び放題、荒れ放題となり雑草となってしまいます。
芝生の手入れはお金を払えば業者に依頼できます。
天然の芝生が欲けれども、面倒な手入れはしたくないというワガママな人は、芝生の手入れを業者にお願いするという方法もあります。
例えば、ダスキンという会社では「芝生の年間お手入れサービス」というサービスを行っており、施肥、害虫駆除、雑草対策、芝刈り、水やり等々のメンテナンス作業を依頼できます。ダスキンの場合は、年7回の契約で、1回あたり5,500円〜で芝生の手入れを依頼することができます。
業者に芝生の手入れをお願いするメリットはもちろん「楽できる」ことにつきます。そしてデメリットはもちろんお金が必要なこと、そして「芝奴隷」と名乗れないことです。
枯れない・腐らない・手入れが不要の人工芝生
「業者にお金を払いたくない」でも「手入れはしたくない」という人は、人工芝という選択肢もあります。最近の人工芝生は見た目も天然の芝生とそっくりです。枯れることもなく一年中緑の庭を作ることができます。
といっても、私はやはり天然の芝生をおすすめします。天然の芝生は手入れは大変ですが、苦労した分、きれいに育った時の喜びも格別です。冬の間に枯れてしまうのも季節を感じられて趣があります。
ベランダなどで芝生が植えられない方は、人工の芝生も良いかな〜と思います。ロール状になっている商品はつなぎ目も目立たないのでおすすめです。