春から秋にかけて育つ「暖地型西洋芝」の前提で植え方をお答えします。
我が家の庭に、西洋芝を種から植えたいと考えています。芝生用の土の作り方や種からの植え方を教えて下さい。
また、我が家の庭の3分の1は日陰で苔が生えているのですが、そんな状態で芝生は育つのでしょうか?芝生を植えるのは初めてなので色々と教えて下さい。
まずは好みの芝草を選びましょう
暖地型の西洋芝には幾つかの種類がありますので、まずは好みに合わせて種類を選びましょう。
暖地型の西洋芝で最も有名な種類はバミューダグラス類です。その他にもティフトン類がありますので、この2つの中から選ぶのがベターだと思います。※ただしティフトン類は種子よりもポット苗での販売が主流です。
例えば、バミューダグラス類でも様々な品種の芝生の種子が販売されていますので、好みに合わせて品種を選びましょう。
寒地型芝生の場合は更に多くの種類の種子が販売されています。複数の種類を組み合わせたミックスになった種子も販売されてます。ただし寒地型芝生は育てられる地域が限られているので、北海道や東北地方以外の方は、避けたほうが良いと思います。
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種を蒔く時期
暖地型の西洋芝の場合は発芽適温は20~30℃です。4~9月頃が種まきできる時期ですが5月中旬から7月までが最も適しています。夏の気温が高い時期でも水やりが毎日しっかりできれば行えます。
床土の作り方
スコップやトンボなどを使って土を掘り返します。芝生が生い茂ると床土の改良はできなくなるので、作業前にしっかりとした床土作りをする必要があります。
まずは床土を作る前に、芝生を植える場所の、雑草と小石を取り除く必要があります。土を10cmほどの深さで土を掘り返したら、緩効性化成肥料を適量、元肥としてよく混ぜて、平らになるようにレーキでならします。
土を平らにする時は、排水溝や雨水桝に向かってやや傾斜(勾配)をつけると、芝生の表面の水はけが良くなります。これを水勾配と呼びます。
次に、床土を踏み固めます。転圧が不十分だとのと後々芝生の仕上がりが凸凹になりますのでしっかりと転圧してください。
芝生用の転圧ローラーがあるとしっかりと固めることが出来ます。仕上げに、散水ノズルなどを使い全体に水をまくと、更に土を締めることができます。
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種まきの方法
上記の準備作業が終わって数日置き、土が安定したら種まきです。芝生の種は一般的に、100坪あたり約6kg~7kgが目安で用意してください。
芝生の種まきに必要なものはスコップ、レーキまたはトンボ、ふるい、目土、不織布などです、
土に溝をつくる
土を柔らかく掘り起こして10cm間隔で溝を作ります。この時、レーキやトンボを使うと簡単に溝をつくることができます。
溝の中に種をまきます
バランスよく均等にまけるようにふるいや芝生専用の撹拌機を使用すると良いです。このとき蒔きムラができると、後から追いまきをする必要がでてくるので注意してください。
種に土をかぶせる
先程つくった溝と直角に交わるように、レーキやトンボで溝をつけていきます。こうすることで、土がうまく種にかぶるようになります。
目土をかぶせる
ふるいなどを使って目土を種にかぶせていきます。目土の厚さの目安は2〜5mmほどです。
水やりをする
目土をかぶせ終えたら、種が流れないように注意て、たっぷりと水を与えます。
不織布で養生する
芝生を不織布で養生することで、強い直射日光から守ることもできます。害虫よけや鳥の食害から守ることも出来ますので芽が生えてくるまでは、不織布を設置しておきましょう。
排水性を良くする方法
質問された方のように日陰が悪い場所は、水はけが悪く湿気が溜まる可能性が考えられますので、しっかりと排水性を確保する必要があります。
なるべく深く、最低15㎝は耕し、下層は砂利や大きめの粒の土を入れて、水はけを良くしておきます。暗渠排水を設置するのも一つの解決策です。
また表面はやや傾斜させます。(理想は1から2%の傾斜)日陰で排水の悪い所は高く日当りの良い場所は低く傾斜をつけることが理想です、