2月の芝生病害虫対策:寒い時期でもできる予防法

この記事の概要

2月は芝生が休眠状態で成長が緩やかになる時期ですが、病害や害虫が完全に活動を止めるわけではありません。特に寒冷地では、冬特有の病害や害虫が芝生を傷つけることがあります。寒い時期でもできる効果的な予防策を講じることで、芝生を健康に保ち、春から […]

芝生の手入れ(年間スケジュール)
raking dead grass from the lawn after winter
この記事は約5分で読めます。

2月は芝生が休眠状態で成長が緩やかになる時期ですが、病害や害虫が完全に活動を止めるわけではありません。特に寒冷地では、冬特有の病害や害虫が芝生を傷つけることがあります。寒い時期でもできる効果的な予防策を講じることで、芝生を健康に保ち、春からの成長をスムーズにスタートさせることができます。本記事では、2月に行うべき芝生の病害虫対策について詳しく解説します。


2月の芝生病害虫のリスクを知る

2月は芝生が休眠状態にあり、葉の成長が停止していますが、湿気や寒さの影響で病害や害虫が発生しやすい環境が整っています。以下はこの時期に注意すべき代表的な病害と害虫です。

冬の芝生病害

  • スノーモールド(雪腐病)
    積雪が長期間残る地域で発生しやすい病害です。白やピンクのカビ状の病斑が芝生に広がり、枯れる原因となります。湿気がこもる環境で特にリスクが高まります。
  • 乾燥スポット
    寒風や乾燥により、芝生が局所的に茶色く枯れる現象です。水分不足や凍結が主な原因です。

冬に活動する害虫

  • コガネムシの幼虫
    寒冷地でも土中に潜み、芝生の根を食べることで被害を与えます。冬眠中の芝生は特にダメージを受けやすい状態です。
  • その他の土壌害虫
    ミミズやチョウ目害虫(ヨトウムシなど)も少量ながら活動を続けている場合があります。

寒い時期でもできる予防策

2月は土壌や気温の条件が厳しい中でも、適切な予防策を実践することで病害虫の発生リスクを下げることが可能です。

1. スノーモールド(雪腐病)の予防

スノーモールドは湿気がこもる環境で発生しやすいため、適切な管理が予防の鍵となります。

  • 積雪管理
    積雪が一箇所に集中しないように、雪を均等に広げて通気性を確保します。スコップやブロワーを使い、芝生の表面が窒息状態にならないようにします。
  • 清掃とデブリ除去
    落ち葉や枯れた芝草、小枝などが芝生表面に溜まっていると湿気がこもる原因になります。レーキでこれらのデブリを除去し、通気性を確保しましょう。
  • 殺菌剤の使用
    スノーモールドが発生している場合、専用の殺菌剤を早めに散布して拡大を防ぎます。雪解け後に発生するケースもあるため、冬の間も定期的にチェックを行いましょう。

2. 土壌害虫の対策

土中に潜む害虫は冬でも活動を続けている場合があります。被害を最小限に抑えるために、以下の対策を実践してください。

  • エアレーション
    冬前にエアレーションを行うことで、害虫の住処となる土壌の環境を改善します。通気性が向上し、害虫の活動が制限されます。
  • 殺虫剤の散布
    コガネムシの幼虫やその他の土壌害虫が確認された場合、寒冷地でも使用できる殺虫剤を選び、適量を散布します。薬剤の使用は必ずラベルの指示に従いましょう。

3. 乾燥対策

寒冷地では乾燥が進みやすく、局所的な枯れが発生することがあります。乾燥を防ぐためのポイントを押さえましょう。

  • 目土の追加
    目土を撒くことで、土壌の保湿性を高めることができます。有機質を含む目土を使用すると、さらに効果的です。
  • 風よけの設置
    強風が直接芝生に当たらないよう、不織布や防風ネットを活用して芝生を保護します。

2月の具体的な作業ステップ

以下のステップに沿って、病害虫対策を効率よく進めましょう。

ステップ1:芝生表面の清掃

  • 雪が溶け始めたら、芝生表面をレーキで掃除します。
  • 枯れた芝草やデブリを取り除き、通気性を確保します。

ステップ2:状態の観察

  • 雪解け後に病害や害虫の被害が見られるかをチェックします。
  • スノーモールドの兆候(白やピンクのカビ状の斑点)や、土壌が異常に柔らかい箇所がないか確認します。

ステップ3:必要に応じた対策

  • 病害が見られる場合は、殺菌剤を散布して早期に対応します。
  • 土壌害虫が確認された場合は、適切な殺虫剤を使用し、活動を制限します。

ステップ4:予防策の実施

  • 積雪が多い地域では、雪を均等に分散させて通気性を確保します。
  • 冬の終わりに向けて目土を追加し、乾燥や凍結を防ぎます。

注意すべきポイント

2月の病害虫対策では、芝生のデリケートな状態を考慮し、無理のない作業を心がける必要があります。

1. 作業時の踏圧を最小限に

芝生が凍結している状態で歩き回ると、根や地表が損傷します。作業エリアを限定し、踏圧を最小限に抑えましょう。

2. 薬剤の使用に注意

殺菌剤や殺虫剤を使用する際は、環境や芝生への影響を考慮し、適量を守ることが大切です。過剰な使用は芝生に逆効果を及ぼす場合があります。

3. 地面が凍結している場合は作業を控える

凍結した地面での作業は、芝生や土壌にストレスを与える可能性があります。気温が上がり、地面が柔らかくなったタイミングを選んで作業を行いましょう。


春に向けた準備も忘れずに

2月の病害虫対策は、春の芝生管理を円滑に進めるための重要なステップです。病害や害虫を早めに予防することで、春から健康で美しい芝生を楽しむことができます。

  • 病害の発生を未然に防ぐ
    スノーモールドやその他の病害を予防するために、デブリ除去や通気性の確保を徹底します。
  • 土壌環境を改善する
    エアレーションや目土の追加で、根が活発に活動できる環境を整えます。

まとめ

2月の芝生病害虫対策は、寒さの中でもできる予防策を実践することがポイントです。雪解け後の清掃や観察、必要に応じた薬剤の使用、積雪や乾燥への対応を組み合わせることで、芝生を健康に保つことができます。また、春の成長をスムーズに進めるために、土壌改善や予防策を計画的に実施しましょう。

この記事を参考に、寒い時期でもできる芝生管理を実践し、美しい芝生を維持してください。

この記事を書いた人

庭で芝生を育てる芝生大好きのお父さんです。育てている芝生の種類は「高麗芝」植えてから12年になります。芝生を植えた時に手伝ってくれた子どもたちは大きくなり、今では芝生に興味を示してくれず、仕方ないので一人でコツコツと芝生の手入れをしています。週末は芝生の管理に追われる芝奴隷です。

芝太郎をフォローする
芝生の手入れ(年間スケジュール)
芝生のDIYなら芝太郎の芝生ガーデニング