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1年中緑の芝生を植える

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このページの目次 はじめに1年中緑を保てる芝生の種類滋賀県の気候に適した芝生の種類芝生の植え方芝生の管理方法芝生の病気と害虫対策芝生の肥料の種類芝生を植えるのに最適な時期近所のホームセンターでの価格調査専門業者に依頼する場合の費用まとめ は […]

芝生の植え方
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はじめに

青々とした芝生は、庭に安らぎと開放感をもたらす魅力的な要素です。しかし、日本の気候では、冬になると芝生が枯れて茶色くなってしまうのが一般的です。そこで、本稿では、1年中緑の芝生を維持する方法について解説し、芝生の種類、植え方、管理方法、費用など、必要な情報を網羅的に提供します。特に、滋賀県の気候に適した芝生の種類や管理方法についても詳しく解説し、皆様が1年中緑の芝生を楽しめるようサポートいたします。

1年中緑を保てる芝生の種類

1年中緑の芝生を手に入れるには、主に3つの方法があります。

  1. 寒地型芝生を植える: 寒地型芝生は、冬でも緑を保つことができる品種です。ケンタッキーブルーグラスやクリーピングベントグラスなど、主に西洋芝と呼ばれるものが該当します。 特に、ケンタッキーブルーグラス、トールフェスク、ペレニアルライグラスの3種を混合した芝生は、それぞれの特性を活かすことで、年間を通して緑を楽しむことができます。  
  2. ウィンターオーバーシード: 暖地型芝生の上に、冬に緑を保つ寒地型芝生の種をまく方法です。 サッカースタジアムなどでも採用されています。 オーバーシードに適した品種としては、ペレニアルライグラスやイタリアンライグラスなどがあります。 また、高麗芝などの暖地型日本芝にオーバーシードする場合は、「サツキワセ」という品種がおすすめです。 これは、暖地型芝の生育を阻害せずに、冬の間だけ緑を保つことができるように改良された品種です。  
  3. 暖地型芝生を着色する: 芝生用着色剤を用いて、冬に茶色くなった芝生を緑色に塗る方法です。 手軽に緑の芝生を維持できますが、見た目に違和感を覚える方もいるかもしれません。  

ウィンターオーバーシードは、1年中緑の芝生を楽しめるというメリットがある一方、管理の手間やコストが増加するというデメリットも存在します。 単一の芝生を植えるよりも、水やりや施肥の頻度が増え、冬芝の種まきや春先の夏芝への切り替え作業など、専門的な知識も必要となります。  

滋賀県の気候に適した芝生の種類

滋賀県は、夏は暑く、冬は寒い内陸性気候です。 このような気候条件では、夏に強く、ある程度の耐寒性も備えた芝生を選ぶ必要があります。 間違った種類の芝生を選んでしまうと、芝生が枯れてしまったり、生育不良を起こしたりする可能性があります。  

  • 高麗芝: 日本で最も一般的な芝生の種類です。 暑さに強く、寒さにもある程度耐えることができます。 滋賀県の気候にも適しており、多くの家庭で利用されています。 高麗芝は、生育が早く、密度の高い芝生を作ることができますが、その分、芝刈りの頻度も高くなります。  
  • TM9: トヨタ自動車が開発した省管理型の高麗芝です。 きめ細かく、葉色が濃く、在来種よりも成長が遅いため、管理の手間が少なくて済みます。  
  • ティフトン芝: ゴルフ場や競技場でよく使われる西洋芝です。 耐暑性、耐乾燥性に優れており、踏圧にも強いため、運動量の多いお子様がいる家庭にもおすすめです。 滋賀県の気候にも適していますが、冬は休眠するため、ウィンターオーバーシードを行う必要があります。  
  • 野芝: 日本在来の芝生で、環境適応性が高く、丈夫で育てやすいという特徴があります。 土壌を選ばず、病害虫にも強いため、環境への負荷を低減したい方におすすめです。  
  • ケンタッキーブルーグラス: 寒地型の西洋芝ですが、3種混合にすることで、滋賀県のような温暖な地域でも一年中緑の芝生を楽しむことができます。  

芝生の植え方

芝生の植え方には、大きく分けて「芝張り」と「種まき」の2種類があります。いずれの方法でも、事前に土壌を適切に準備することが重要です。 植え付け場所の石や雑草を取り除き、土を耕して水はけの良い状態にする必要があります。 必要であれば、川砂や山砂などを混ぜて水はけを改善しましょう。  

芝張り

芝生をマット状に育てたものを、地面に敷き詰めていく方法です。 すぐに芝生を楽しむことができ、初心者の方にもおすすめです。 芝張りの方法には、以下のような種類があります。  

MethodDescriptionCostTime to Full Coverage
べた張り芝生を隙間なく張る方法
目地張り芝生同士の間に隙間を空けて張る方法
市松張り市松模様に芝生を張る方法

種まき

芝生の種を地面にまいて育てる方法です。 芝張りに比べてコストを抑えられますが、芝生が育つまで時間がかかります。  

芝生の管理方法

美しい芝生を維持するには、適切な管理が欠かせません。主な管理作業は以下の通りです。

  • 水やり: 芝生は乾燥に弱いため、特に夏場は十分な水やりが必要です。 朝夕の涼しい時間帯に、地面が湿るまでたっぷりと水をやりましょう。 冬場は、芝生が休眠するため、水やりの頻度を減らすことができます。  
  • 芝刈り: 芝生を美しく保ち、成長を促進するためには、定期的な芝刈りが重要です。 生育期には月に1~2回、芝刈り機や芝刈りバサミを使って刈り込みましょう。 芝刈りの際は、草丈の1/3を刈り取るようにし、成長点まで刈り込んでしまう「軸刈り」をしないように注意しましょう。 軸刈りをすると、芝生が弱り、枯れてしまうことがあります。  
  • 施肥: 芝生の生育に必要な栄養を補給するために、肥料を施します。 春と秋に、緩効性肥料を施すのが一般的です。  
  • 目土: 芝生の表面に目土を入れることで、凹凸をなくし、水はけを良くすることができます。 また、目土は芝生の生育を促進する効果もあります。  
  • エアレーション: 芝生の根に酸素を供給するために、土に穴を開ける作業です。 年に1~2回、エアレーションを行うことで、芝生の生育を促進し、病気を予防することができます。  
  • 雑草対策: 芝生に生えてくる雑草は、こまめに手で抜き取るか、除草剤を使用します。 除草剤を使用する場合は、芝生に影響のないものを選びましょう。  
  • サッチング: サッチとは、枯れた芝生や根などが堆積した層のことです。 サッチが厚くなると、水はけや通気性が悪くなり、病気や害虫の発生原因となります。 サッチを取り除くには、バーチカルカットと呼ばれる方法でサッチ層を浮かせ、熊手などでかき集めます。  
  • エッジング: エッジングとは、芝生の縁をきれいに整える作業です。 エッジングを行うことで、芝生が周囲に侵入するのを防ぎ、見た目を美しく保つことができます。  

芝生の病気と害虫対策

芝生には、さまざまな病気や害虫が発生する可能性があります。健康な芝生は、病気や害虫に対する抵抗力も強いため、日頃から適切な管理を行うことが重要です。  

病気

  • さび病: 葉にオレンジ色の斑点ができる病気。 風通しを良くし、窒素肥料を控えめにすると予防できます。さび病を放置すると、芝生が弱り、枯れてしまうことがあります。  
  • ラージパッチ: 春や秋に発生し、芝生が円形に枯れる病気。 排水不良や窒素過多が原因となるため、土壌改良や適切な施肥が重要です。ラージパッチが発生すると、見た目が悪くなるだけでなく、芝生の生育にも悪影響を及ぼします。  
  • ブラウンパッチ: 高温多湿の時期に発生し、芝生が褐色に枯れる病気。 窒素肥料を控えめにし、水はけを良くすることで予防できます。ブラウンパッチは、放置すると、芝生が大きく枯れてしまうことがあります。  

害虫

  • コガネムシ: 幼虫が芝生の根を食害する害虫。 芝生が枯れたり、浮き上がったりします。薬剤散布やトラップで駆除します。コガネムシの幼虫は、芝生の根を食い荒らすため、放置すると芝生が枯れてしまいます。  
  • ヨトウムシ: 芝生の葉を食害する害虫。 夜間に活動するため、見つけにくく、被害が大きくなりやすいです。薬剤散布で駆除します。ヨトウムシは、芝生の葉を食べるため、放置すると芝生がまばらになり、見た目が悪くなります。  
  • シバツトガ: 芝生の葉を食害する害虫。 被害が急速に広がるため、早期発見・早期駆除が重要です。薬剤散布で駆除します。シバツトガは、短期間で芝生に大きな被害を与えるため、注意が必要です。  

芝生の肥料の種類

芝生の肥料には、大きく分けて有機質肥料と無機質肥料があります。  

  • 有機質肥料: 肥料効果が現れるまでに時間がかかりますが、土壌を改良する効果も期待できます。
  • 無機質肥料: 肥料効果がすぐに現れますが、土壌への負担が大きくなる可能性があります。

芝生の生育に必要な栄養素は、窒素(N)、リン酸(P)、カリウム(K)の3つです。 これらの栄養素をバランス良く含んだ肥料を選びましょう。  

市販されている芝生用肥料には、さまざまな種類があります。

  • ハイポネックス 芝生の液肥: 500倍に希釈して使用する液体肥料です。肥料の3要素に加え、葉緑素の元となるミネラルや天然有機物を配合しており、色鮮やかで丈夫な芝生を育てることができます。 1平方メートルあたり2~3リットルを目安に散布します。  
  • レインボー薬品 シバキープシャワー液肥: 希釈せずに使用できる液体肥料です。肥料の3要素に加え、鉄やカルシウムなどの微量要素も配合されています。 1平方メートルあたり100~200ミリリットルを目安に散布します。  
  • バーディーラッシュ: ゴルフ場の芝生のために開発された肥料です。 密度の高い、丈夫な芝生を作るのに適しています。  

芝生を植えるのに最適な時期

芝生を植えるのに最適な時期は、3月中旬~5月です。 この時期は気温が安定し、芝生の根付きが良くなります。 秋の9~10月頃も植え付けに適していますが、寒くなる前に根付かせる必要があるため、初心者の方には春植えがおすすめです。  

近所のホームセンターでの価格調査

近所のホームセンターで芝生と肥料の価格を調査しましたが、残念ながら具体的な価格情報は得られませんでした。  

専門業者に依頼する場合の費用

芝生の植え付けや管理を専門業者に依頼する場合、費用は業者や作業内容によって異なります。

芝張り

芝生の植え付け費用は、芝生の種類や面積、下地の状態などによって異なりますが、1㎡あたり5,000円~10,000円程度が相場です。  

管理

芝生の管理を業者に依頼する場合、年間契約で5,000円~10,000円程度が相場ですが、 芝刈りや雑草取りなど、個別の作業を依頼することもできます。 個別作業の費用相場は、以下の通りです。  

  • 芝刈り: 1㎡あたり150~300円
  • 雑草取り: 1㎡あたり300~900円
  • エアレーション: 1㎡あたり400~600円

まとめ

1年中緑の芝生を維持するには、芝生の種類、植え方、管理方法などを総合的に考慮する必要があります。

特に滋賀県のような気候条件では、暑さにも寒さにも強い高麗芝やTM9、 あるいはウィンターオーバーシードと組み合わせたティフトン芝がおすすめです。

芝生を植える際は、事前の土壌準備が重要となります。石や雑草を取り除き、水はけの良い状態に整えましょう。

また、美しい芝生を維持するには、水やり、芝刈り、施肥、目土、エアレーション、雑草対策、サッチング、エッジングなど、適切な管理作業を行う必要があります。

芝生には、さび病、ラージパッチ、ブラウンパッチなどの病気や、コガネムシ、ヨトウムシ、シバツトガなどの害虫が発生する可能性があります。日頃から芝生の状態を観察し、早期発見・早期駆除に努めましょう。

費用面では、芝生の種類や管理方法によって異なりますが、専門業者に依頼する場合は、芝張りで1㎡あたり5,000円~10,000円程度、年間管理で5,000円~10,000円程度が相場となります。

本稿で紹介した情報が、皆様の芝生ライフのお役に立てれば幸いです。ソースと関連コンテンツ

この記事を書いた人

庭で芝生を育てる芝生大好きのお父さんです。育てている芝生の種類は「高麗芝」植えてから12年になります。芝生を植えた時に手伝ってくれた子どもたちは大きくなり、今では芝生に興味を示してくれず、仕方ないので一人でコツコツと芝生の手入れをしています。週末は芝生の管理に追われる芝奴隷です。

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