芝生の種類別張り方ガイド:美しい芝生を作るコツ

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芝生を美しく育てるためには、芝生の種類に適した張り方を知ることが重要です。本記事では、各種芝生の特性に合わせた張り方の手順とポイントを詳しく解説します。初心者から経験者まで参考になる内容をお届けします。 芝生の種類と特徴 芝生には様々な種類 […]

芝生の植え方
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芝生を美しく育てるためには、芝生の種類に適した張り方を知ることが重要です。本記事では、各種芝生の特性に合わせた張り方の手順とポイントを詳しく解説します。初心者から経験者まで参考になる内容をお届けします。

芝生の種類と特徴

芝生には様々な種類があり、それぞれ異なる特徴と育成条件があります。例えば、高麗芝は暖かい気候を好み、成長が遅い一方で手入れが少なくて済む特徴があります。一方、西洋芝は寒冷地に適し、青々とした美しい色合いが魅力ですが、成長が早いため頻繁なメンテナンスが必要です。また、バミューダグラスは耐久性が高く、温暖な地域に適しており、スポーツ施設などに適した選択肢です。最後に、ティフトン芝は高い耐暑性を持ち、家庭庭園やゴルフ場に向いています。このように、気候や使用目的に応じて適切な芝生を選ぶことが、美しい仕上がりへの第一歩となります。

高麗芝

高麗芝は日本で最も一般的な芝生の一つで、暖かい気候を好みます。成長が遅いため、手入れの頻度は比較的少なくて済みます。また、高麗芝は乾燥に比較的強く、日当たりの良い場所で最もよく育ちます。ただし、冬になると茶色く変色する性質があり、この時期は見た目が劣ることがあります。そのため、美しい状態を保つためには春先に追肥を行い、成長を促進することが有効です。

西洋芝(ケンタッキーブルーグラス、ペレニアルライグラスなど)

西洋芝は寒冷地に適しており、青々とした色合いが特徴です。成長が早いため、こまめなメンテナンスが必要ですが、美しい芝生を維持しやすい点が魅力です。また、土壌の栄養状態を良好に保つことで、その美しさを長期間にわたり維持できます。西洋芝は比較的柔らかい感触を持ち、庭でのレクリエーションや観賞用に適していますが、乾燥には弱い点があるため、定期的な水やりが必要です。

バミューダグラス

バミューダグラスは耐久性が高く、踏まれても強い芝生です。温暖な地域に適しており、スポーツ施設や公園によく使われます。その強靭さと耐久性は、頻繁に使用される場所に最適です。成長が早く、定期的な刈り込みが必要ですが、逆にその特徴を利用して密度の高い芝生を作ることができます。また、乾燥や高温にも強いため、メンテナンスがしやすい点も利点の一つです。

ティフトン芝

ティフトン芝はバミューダグラスの改良種で、高い耐暑性と耐久性を持っています。このため、特に暑い地域や頻繁に使用される場所での利用に適しています。家庭の庭やゴルフ場にも適しており、耐久性が求められる用途に重宝されます。しっかりとした管理で密度の高い芝生が作れるだけでなく、施肥や刈り込みを定期的に行うことで、その美しさを最大限に引き出すことができます。

芝生張りの基本準備

どの種類の芝生を選ぶにしても、適切な準備が美しい仕上がりを左右します。以下に準備手順の概要を示します。

  1. 土壌の確認と改善
  2. 地面の整地
  3. 水はけの確認

これらを順に詳しく見ていきましょう。

土壌の確認と改善

芝生は健康な土壌で育つため、土壌の状態を確認します。適切なpH値は6.0–7.0が理想です。酸性が強い場合は、ホームセンターで入手可能な農業用石灰を使って調整できます。石灰は土壌に均一に撒き、水を与えてよく馴染ませると効果的です。一方、アルカリ性が強い場合は硫黄を加えますが、硫黄は少量ずつ施用し、土壌のpHを定期的に測定しながら調整することが推奨されます。また、水はけの良い土壌を作るために、必要に応じて川砂や堆肥を混ぜ、スコップや土壌改良器具を使用すると均一に混ぜやすくなります。

地面の整地

土壌の改良後は、地面を平らに整地します。大きな石や根を取り除き、均一な厚さになるようにします。これにより、芝生の成長が均等になり、美しい仕上がりになります。

水はけの確認

雨や灌水後に水がたまりやすい場所がないか確認します。排水性が悪い場合は、砂を追加したり、排水溝を設置することで改善します。

芝生の張り方

芝生の種類によって張り方に違いがありますが、共通する基本手順と、それぞれの特性に合わせたポイントを解説します。

芝生の張り方の基本手順

  1. 芝生を選ぶ: 庭の用途や環境条件に合った芝生を選びます。
  2. 土壌を湿らせる: 張る直前に地面を軽く湿らせておくと、芝生が根付きやすくなります。
  3. 芝生を配置する: 端から順に、隙間ができないように芝生を敷きます。
  4. 隙間の埋め戻し: 隙間に目土や砂を入れて、均一な表面を作ります。
  5. ローラーで圧着する: 芝生がしっかりと土壌に密着するよう、ローラーで押し固めます。
  6. たっぷりと水やりをする: 張った直後は十分な水やりが必要です。

高麗芝の張り方

高麗芝は目地張りが一般的です。芝生を敷く際に5–10cm程度の間隔をあけて配置します。目地張りはコストを抑えられる上に、芝生が成長して隙間を埋めるので、経済的な選択肢となります。ただし、隙間が埋まるまでに時間がかかるため、短期間で美しい見た目を求める場合には適さないことがあります。また、隙間がある間は雑草が生えやすいので、早期の雑草防除が必要です。一方で、目地張りは芝生の量を節約できるため、大きな庭を低コストでカバーしたい場合には非常に有効です。

西洋芝の張り方

西洋芝は密度が高いため、全面張りを推奨します。芝生同士をしっかりと密着させることで、雑草の侵入を防ぎ、美しい仕上がりになります。また、西洋芝は根付きが早いので、こまめな水やりと施肥が重要です。

バミューダグラスの張り方

バミューダグラスは切り芝を使った全面張りが一般的です。敷き詰めた後は、特に圧着が重要です。ローラーを使ってしっかりと固定することで、耐久性のある芝生が育ちます。

ティフトン芝の張り方

ティフトン芝も全面張りが推奨されます。特に乾燥に強い一方で、根付きの初期段階では頻繁な水やりが必要です。また、密集した芝生にするために、初期の刈り込みを適切に行うことがポイントです。

美しい芝生を保つためのポイント

芝生を張った後も、適切なメンテナンスを行うことで美しい状態を維持できます。

水やり

芝生は張った直後から約2週間、毎日たっぷりと水を与える必要があります。その後は、気候や芝生の種類に応じて水やりの頻度を調整します。朝早くの時間帯に水やりをするのが理想です。

肥料の施用

定期的な施肥は、芝生の成長を促進します。春から秋にかけて、月1–2回の頻度で窒素を多く含む肥料を施すと良いでしょう。ただし、施肥の量が多すぎると逆効果になるため注意が必要です。

刈り込み

芝生の高さを適切に保つためには、定期的な刈り込みが欠かせません。高麗芝や西洋芝の場合、成長期には週1回程度の刈り込みが推奨されます。刈り高を均一に保つことで、美しい見た目と健康な状態を維持できます。

雑草の防除

芝生の間に雑草が生えてくると、見た目を損ねるだけでなく、芝生の成長を妨げます。雑草は早期に手で取り除くか、適切な除草剤を使用して防除します。

芝生選びのコツと考慮すべき要因

美しい芝生を手に入れるためには、芝生の選び方が非常に重要です。芝生選びの際には、次の要素を考慮することが推奨されます。

使用目的

庭や公園、スポーツ施設など、芝生が使われる場所によって必要とされる機能が異なります。例えば、スポーツ施設では耐久性が重要であるため、バミューダグラスやティフトン芝が適しています。一方、庭の場合は観賞用としての美しさが求められるため、西洋芝のような鮮やかな緑色の芝生が理想的です。

環境条件

芝生が育つ環境条件も重要な要因です。気候や日照量、土壌の状態に適した芝生を選ぶことで、手間を最小限に抑えながら健康な芝生を維持できます。高麗芝は日当たりの良い場所でよく育ち、乾燥に強い特性を持っています。一方、西洋芝は湿度の高い寒冷地で最も美しく育ちます。

メンテナンスの手間

芝生の種類によって、必要なメンテナンスの頻度や方法が異なります。成長が早い芝生は頻繁な刈り込みが必要ですが、逆に密度の高い芝生を保つことができます。一方で、成長が遅い芝生はメンテナンスの手間が少ない代わりに、時間をかけて少しずつ成長します。自分のライフスタイルや利用可能な時間を考慮して選ぶことが大切です。

コストと予算

芝生の種類や張り方によって、コストが異なります。例えば、全面張りは高コストになりますが、短期間で美しい仕上がりが期待できます。一方、目地張りはコストを抑えることができるものの、隙間が埋まるまで時間がかかります。芝生の種類と張り方を選ぶ際には、予算とのバランスを検討する必要があります。

まとめ

芝生を美しく張るためには、芝生の種類に応じた適切な張り方と、事前準備が重要です。また、張った後のメンテナンスもしっかり行うことで、長期間にわたり美しい芝生を維持できます。本記事で紹介した手順とポイントを参考に、ぜひ理想の芝生を育ててください。

この記事を書いた人

庭で芝生を育てる芝生大好きのお父さんです。育てている芝生の種類は「高麗芝」植えてから12年になります。芝生を植えた時に手伝ってくれた子どもたちは大きくなり、今では芝生に興味を示してくれず、仕方ないので一人でコツコツと芝生の手入れをしています。週末は芝生の管理に追われる芝奴隷です。

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