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芝生の病気予防:4月の発生しやすい病害虫とその対策

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春先の4月は気温が上昇し始め、芝生も活発に成長するシーズンです。しかし同時に、病害虫の発生が多くなる時期でもあります。芝生を健康に保つためには、春先からの管理が非常に重要です。本コラムでは、4月に発生しやすい芝生の病気や害虫について解説し、 […]

芝生の手入れ(年間スケジュール)
raking dead grass from the lawn after winter
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春先の4月は気温が上昇し始め、芝生も活発に成長するシーズンです。しかし同時に、病害虫の発生が多くなる時期でもあります。芝生を健康に保つためには、春先からの管理が非常に重要です。本コラムでは、4月に発生しやすい芝生の病気や害虫について解説し、その予防と対策方法を詳しくご紹介します。


4月に発生しやすい芝生の病気

4月は春の陽気が続くため、芝生が成長しやすい一方で、湿気や気温の上昇により病気が発生しやすい条件が揃います。ここでは代表的な病気とその症状について解説します。

1. 赤焼病(レッドスレッド病)

赤焼病は春先から梅雨にかけて発生しやすい病気で、特に窒素不足の芝生で見られます。この病気は、葉先が赤褐色になり、赤い糸のような菌糸が芝生の表面に現れるのが特徴です。

症状の特徴:

  • 芝生の一部が赤褐色に変色する。
  • 赤い糸状の菌糸が葉に付着し、芝生が斑点状に枯れる。

対策と予防方法:

  • 窒素を適切に施用し、栄養不足を防ぐ。
  • 芝刈りを定期的に行い、枯れた部分を取り除く。
  • 芝生が過度に湿気ないように水やりの時間帯を調整する。

2. さび病(ラスティースポット)

さび病は気温が10〜20℃と低めの時期に発生しやすく、4月は要注意です。葉の表面に黄色い粉状の病斑ができ、芝生の成長を妨げます。

症状の特徴:

  • 葉が黄色やオレンジ色に変色し、粉状の斑点が広がる。
  • 靴や衣服に黄色い粉が付着する。

対策と予防方法:

  • 芝生の通気性を改善するため、エアレーションを実施する。
  • カリウムやリン酸を含む肥料を施し、芝生の抵抗力を高める。
  • 適度な水やりと日光を確保することで過湿を防ぐ。

3. 雪腐病(スノーモールド)

冬から春先にかけて、雪が解けた後に発生しやすい病気です。特に寒冷地の芝生で見られます。

症状の特徴:

  • 芝生の表面に白色や灰色のカビが広がる。
  • 芝生が部分的に枯れ、腐ったような見た目になる。

対策と予防方法:

  • 冬前に芝刈りを行い、芝生を短く整えることで湿気を防ぐ。
  • 芝生の排水性を高めるために、目土やエアレーションを行う。
  • 冬の間も芝生を過度に踏み固めないよう注意する。

芝生を襲う春の害虫とその対策

春は害虫の活動が始まる季節でもあります。芝生に被害を与える代表的な害虫を紹介し、それぞれの対策について解説します。

1. シバツトガ(芝ツトガ)

シバツトガは幼虫の段階で芝生の葉を食害する害虫です。4月頃から幼虫が活動し始め、芝生に部分的な枯れが見られることがあります。

症状の特徴:

  • 芝生に小さな穴が開いたり、葉先が不規則に食べられる。
  • 幼虫が地表付近に潜んでいることが多い。

対策と予防方法:

  • 芝刈りを行い、地表の幼虫を取り除く。
  • 害虫用殺虫剤を散布し、幼虫を駆除する。
  • 定期的に芝生を観察し、食害の兆候を早期に発見する。

2. コガネムシの幼虫

コガネムシの幼虫は、芝生の根を食害する害虫です。根が弱ることで芝生が部分的に枯れ、簡単に剥がれてしまうことがあります。

症状の特徴:

  • 芝生が黄褐色に変色し、元気がなくなる。
  • 根元が緩くなり、手で簡単に剥がれる。

対策と予防方法:

  • 幼虫の活動が始まる前に殺虫剤を散布する。
  • 芝生の根を健康に保つために適度な水やりと施肥を行う。
  • 鳥類が幼虫を食べるため、自然の天敵を活用する。

3. ダンゴムシ・ワラジムシ

ダンゴムシやワラジムシは芝生の表面に現れ、湿った環境を好んで活動します。直接的な食害は少ないですが、過剰な湿気を示すサインとなるため注意が必要です。

症状の特徴:

  • 地表にダンゴムシやワラジムシが大量に出現する。
  • 芝生の表面が湿り気を帯び、根腐れが進行することも。

対策と予防方法:

  • 芝生の水はけを良くするために排水対策を行う。
  • 過剰な水やりを避け、芝生が乾燥する時間帯を確保する。
  • 枯れ葉や有機物を取り除き、害虫の隠れ家を減らす。

4月の芝生管理:病気と害虫を予防する方法

4月の芝生管理は、病気や害虫の発生を未然に防ぐための基本的な対策が重要です。ここでは、日常の管理方法をまとめます。

1. 適切な芝刈りと清掃

  • 芝生は定期的に刈り込み、伸びすぎを防ぎます。
  • 芝刈り後は落ち葉や刈りカスを取り除き、通気性を確保します。

2. 肥料の施用

  • 春先には窒素、リン酸、カリウムをバランスよく含んだ肥料を施用します。
  • 芝生の成長を助け、病気への抵抗力を高めます。

3. 水やりのタイミング

  • 朝の早い時間に水やりを行い、芝生が乾く時間を確保します。
  • 過湿を防ぎ、病気の発生を抑えます。

4. 通気性の向上

  • エアレーションや目土入れを行い、芝生の通気性を高めます。
  • 根の健康を保ち、病気を予防します。

まとめ

4月は芝生の成長が始まると同時に、病害虫の活動が活発になる重要な時期です。赤焼病やさび病といった春に多い病気、シバツトガやコガネムシの幼虫による害虫被害を予防するためには、日常の適切な管理が欠かせません。

定期的な芝刈りや清掃、肥料の施用、通気性の向上を心がけ、病気や害虫の早期発見と対策を行いましょう。春から健康な芝生を維持することで、夏以降も美しい芝生が楽しめます。

芝生の管理は手間がかかりますが、その分、青々とした美しい芝生は庭や公園を彩り、癒しの空間を提供してくれるでしょう。しっかりとした管理で、病気や害虫に負けない強い芝生を育ててください。

この記事を書いた人

庭で芝生を育てる芝生大好きのお父さんです。育てている芝生の種類は「高麗芝」植えてから12年になります。芝生を植えた時に手伝ってくれた子どもたちは大きくなり、今では芝生に興味を示してくれず、仕方ないので一人でコツコツと芝生の手入れをしています。週末は芝生の管理に追われる芝奴隷です。

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