秋にやるべき芝生の雑草取りと手入れ方法

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秋は、夏の暑さで疲れた芝生を回復させ、冬越しに向けて準備を整える大切な時期です。 この時期に適切な雑草対策と手入れを行うことで、翌春に美しい緑の芝生を楽しむことができます。   このページの目次 秋に発生しやすい雑草の種類雑草の駆 […]

芝生の手入れ
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秋は、夏の暑さで疲れた芝生を回復させ、冬越しに向けて準備を整える大切な時期です。 この時期に適切な雑草対策と手入れを行うことで、翌春に美しい緑の芝生を楽しむことができます。  

秋に発生しやすい雑草の種類

秋に芝生に生えてくる雑草は、主にイネ科のものが多く、以下のような種類があります。  

  • メヒシバ: 繁殖力が非常に強く、アスファルトの隙間などからも生えてきます。芝生に根を張ると成長を阻害するため、注意が必要です。
  • エノコログサ: 「ネコジャラシ」の愛称で知られる、夏から秋にかけて発生する雑草です。繁殖力が強く、毎年同じ場所に生えてくることがあります。
  • チカラシバ: エノコログサと似ていますが、穂が真っ直ぐに伸びるのが特徴です。地下に株を作って成長するため、引き抜くのが困難です。
  • タチスズメノヒエ: 小さな粒が穂に一列に並んでいるのが特徴です。繁殖力が強く、放置すると庭一面を覆ってしまう可能性があります。
  • ススキ: 秋の七草の一つですが、芝生に生えると駆除が困難な雑草です。地下茎で広範囲に繁殖するため、注意が必要です。
  • メリケンカルカヤ: 大きくなると150cm以上になる大型の雑草です。地下深くまで根を張るため、手で抜くのは困難です。
  • カヤツリグサ: イネ科ではありませんが、イネ科に似た細長い葉を持つ雑草です。繁殖力が高く、駆除には根から抜く必要があります。

これらの雑草は、いずれも繁殖力が強く、放置すると芝生の生育を阻害するだけでなく、景観を損ねる原因にもなります。 そのため、見つけ次第、適切な方法で駆除することが大切です。

雑草の駆除方法

芝生の雑草の駆除方法は、大きく分けて「手で抜く」と「除草剤を使う」の2種類があります。 土壌が固く締まっていると、雑草が生えやすくなるため、日頃から土壌の状態にも気を配りましょう。  

手で抜く

雑草が生えてきたら、できるだけ早く手で抜き取るのが理想です。 特に、雑草の芽が小さいうちに根から抜き取ることが重要です。 根が残っていると、再び生えてくる可能性があります。 手で抜き取る際には、以下の点に注意しましょう。  

  • 軍手などを着用して、手を保護する。
  • 根をしっかりと掴んで、丁寧に抜き取る。
  • 抜き取った雑草は、その場に放置せず、処分する。

除草剤を使う

除草剤を早めに使用すると、雑草の繁殖を抑え、芝生への負担を軽減できるというメリットがあります。 広範囲に雑草が生えている場合や、手で抜き取ることが難しい場合に有効です。 除草剤を使う際には、以下の点に注意しましょう。  

  • 必ず芝生用の除草剤を使用する。芝生用以外の除草剤を使うと、芝生も一緒に枯れてしまう可能性があります。  
  • 使用方法をよく読んでから使用する。除草剤の種類や濃度、散布量などを間違えると、芝生に悪影響を及ぼす可能性があります。  
  • 散布する際は、マスクや手袋などを着用して、身体を保護する
  • 子供やペットが触れないように注意する
  • 天候に注意する。雨の日は、除草剤が流れてしまう可能性があるので、避けた方がよいでしょう。  

芝生用除草剤の種類

芝生用除草剤は、大きく分けて「茎葉処理剤」と「土壌処理剤」の2種類があります。 茎葉処理剤は、すでに生えている雑草を枯らすのに効果的で、土壌処理剤は雑草の発芽を抑える効果があります。  

茎葉処理剤
  • ガーデンアージラン液剤:
  • 2,4-D 石原 ソーダ塩:
土壌処理剤
  • シバニードアップ粒剤:

雑草の種類に合わせた除草剤選び

除草剤を選ぶ際には、芝生の種類だけでなく、対象となる雑草の種類も考慮することが重要です。 例えば、  

  • 広葉雑草: シバキーププラスα、MCPP液剤
  • イネ科雑草: グリーンアージラン液剤
  • 幅広い雑草: シバゲン
おすすめの芝生用除草剤
  • シバキーププラスα: 様々な種類の雑草に効果的な除草剤です。  
  • MCPP液剤: 広葉雑草に優れた効果を示しますが、キク科雑草には効果が劣ります。  
  • グリーンアージラン液剤: 日本芝専用の除草剤で、イネ科から広葉雑草まで幅広く効果があります。  
  • シバゲン: ゴルフ場でも使用されている、幅広い雑草に効果のある除草剤です。 シバゲンは、特にカタバミ、タンポポ、メヒシバ、ハマスゲなど、多くの種類の雑草に効果があります。  
  • シバニードアップ粒剤: 粒状の除草剤で、約3ヶ月間雑草の発生を抑える効果があります。  

環境にやさしい雑草対策

環境への負荷を低減するために、除草剤を使わない雑草対策も検討してみましょう。  

  • こまめな除草: 雑草は小さいうちに手で抜き取ることで、その後の繁殖を抑えられます。
  • 芝生の密度を高める: 健康で密度の高い芝生は、雑草の侵入を抑制する効果があります。

秋の芝生の手入れ方法

秋は、芝生が夏の暑さから回復し、冬越しに向けて準備をする時期です。 この時期の適切な手入れは、翌春の芝生の状態を大きく左右します。 適切な手入れを行うことで、芝生の生育を促進し、病害虫の発生を予防することができます。  

芝生の種類と秋の管理

芝生は、大きく分けて「暖地型」と「寒地型」の2種類があります。 暖地型は、夏に生育が旺盛になり、冬は休眠します。一方、寒地型は、春と秋に生育が旺盛になります。 秋の芝生管理は、それぞれの生育特性に合わせて行う必要があります。  

  • 暖地型: 秋は休眠期に入る準備段階です。徐々に水やりの頻度を減らし、肥料も10月中旬までで終了します。  
  • 寒地型: 秋は生育が旺盛になる時期です。水やりや芝刈りをこまめに行い、必要であれば追加の種まきを行います。  

芝刈り

芝刈りは、芝生の生育を調整し、密度を高めるために重要な作業です。 秋は、芝生の成長が緩やかになるため、芝刈りの頻度を減らしていきます。 9月は週1回程度、10月は2週間に1回程度を目安に行いましょう。  

  • 刈り高: 冬越しに向けて、通常よりも高め(2~3cm程度)にするのがおすすめです。 高めにすることで、土壌の凍結や霜から芝生を保護することができます。  
  • 芝刈り機: 芝刈り機を使う際は、芝が寝ている場合があるので、縦方向と横方向の両方から刈ると綺麗に仕上がります。  
  • 刈りかす: 刈り取った芝生は、そのままにしておくと病害虫の発生原因となるため、必ず熊手などで集めて処分しましょう。  
  • 雑草の種子: 芝刈りを行うと、雑草の種子が広範囲に飛び散ってしまう可能性があります。 そのため、雑草の種子が熟す前に刈り取るか、事前に雑草を駆除しておくなどの対策が必要です。  

水やり

秋は、気温が下がり、芝生の生育が緩やかになるため、水やりの頻度も減らしていきます。 9月上旬は2~3日に1回程度、その後は徐々に間隔を空けていき、10月中は土が乾燥したときに水やりをする程度で問題ありません。 水やりをする際は、朝早くに行うのがおすすめです。 気温が上がってから水やりをすると、芝生が蒸れてしまう可能性があります。  

肥料

芝生は、秋に冬越しに向けて栄養を蓄えます。 そのため、10月中旬頃までは、1~2ヶ月に1回のペースで肥料を施します。 ただし、10月下旬以降は、芝生が休眠期に入るため、肥料を与える必要はありません。 休眠期に肥料を与えても、芝生は栄養を吸収することができず、雑草の養分になってしまう可能性があります。 秋に肥料を施す際は、カリウムを多く含んだ液体肥料を使用するのがおすすめです。 カリウムは、芝生の耐寒性を高める効果があります。  

エアレーション

エアレーションは、芝生の土壌に穴を開けることで、通気性や排水性を向上させる作業です。 秋に行うことで、土壌中の酸素が増え、芝生の根の生育を促進することができます。 また、水はけが良くなることで、病害虫の発生を予防する効果も期待できます。 エアレーションは、芝生に負担がかかる作業なので、夏の暑さが過ぎてから行うのがおすすめです。 エアレーションは、3月頃に行うのが効果的です。  

目土

目土は、芝生の表面に土を薄く撒くことで、凹凸をなくしたり、芝生の生育を促進する作業です。 秋に行うことで、冬越しに向けて芝生の状態を整えることができます。 目土は、エアレーションと同時に行うのがおすすめです。 目土入れは、3月頃に行うのが効果的です。  

サッチング

サッチングは、芝生の表面に溜まったサッチ(枯れた芝や根など)を取り除く作業です。 サッチが溜まると、芝生の生育を阻害したり、病害虫の発生原因となることがあります。 サッチングは、芝生に負担がかかる作業なので、夏の暑さが過ぎてから行うのがおすすめです。 サッチを取り除く際には、熊手を使用します。  

オーバーシーディング

オーバーシーディングとは、暖地型の芝生に寒地型の芝生の種をまくことで、冬の間も緑の芝生を楽しむことができる方法です。 9月がオーバーシーディングに最適な時期です。 オーバーシーディングを行う際は、まず暖地型の芝生を1cm程度の高さに刈り込み、刈りかすをきれいに取り除きます。 その後、寒地型の芝生の種をまきます。  

環境に配慮した雑草対策と手入れ方法

環境への負荷をできる限り抑え、持続可能な芝生管理を行うために、環境に配慮した雑草対策と手入れ方法を実践しましょう。

環境にやさしい雑草対策

  • 手で抜く: 除草剤を使わずに雑草を駆除することができます。
  • 芝生の密度を高める: 芝生の密度が高ければ、雑草が生えにくくなります。芝刈りや目土、エアレーションなどをこまめに行い、芝生の生育を促進しましょう。  
  • 環境にやさしい除草剤を使用する: 重曹や木酢液など、環境への負荷が少ない除草剤を使用するのも一つの方法です。 ただし、効果が弱かったり、使用方法が難しい場合もあるため、注意が必要です。  

環境にやさしい芝生の手入れ方法

  • 有機肥料を使用する: 化学肥料に比べて、環境への負荷が少ない肥料です。
  • 雨水を活用する: 雨水タンクなどを設置して、水やりに雨水を利用しましょう。
  • 芝刈り機を適切に管理する: エンジン式の芝刈り機は、排気ガスを出すため、環境への負荷が大きいです。電気式や手動式の芝刈り機を使用するか、エンジン式の芝刈り機を使用する場合は、定期的にメンテナンスを行い、排気ガスを減らすようにしましょう。

まとめ

秋は、芝生を冬越しに向けて準備する大切な時期です。 適切な雑草対策と手入れを行うことで、翌春に美しい芝生を楽しむことができます。 特に、秋の芝生管理は、翌春の芝生の生育に大きな影響を与えるため、しっかりと行うことが重要です。 雑草対策では、手で抜く、除草剤を使う、環境にやさしい方法を試すなど、様々な選択肢があります。 芝生の手入れでは、芝刈り、水やり、肥料、エアレーション、目土、サッチングなど、 それぞれの作業を適切な時期と方法で行うことが大切です。 また、滋賀県東近江市の気候条件を考慮し、水やりや芝刈りの頻度を調整する必要があります。 さらに、環境に配慮した雑草対策と手入れ方法を実践することで、持続可能な芝生管理を目指しましょう。

これらのポイントを踏まえ、芝生を健やかに保ち、美しい緑の絨毯を長く楽しんでいきましょう。

この記事を書いた人

庭で芝生を育てる芝生大好きのお父さんです。育てている芝生の種類は「高麗芝」植えてから12年になります。芝生を植えた時に手伝ってくれた子どもたちは大きくなり、今では芝生に興味を示してくれず、仕方ないので一人でコツコツと芝生の手入れをしています。週末は芝生の管理に追われる芝奴隷です。

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