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春先の芝生トラブルを防ぐためのコツと方法

この記事の概要

春は芝生が休眠期から目覚め、成長を再開する重要な時期です。しかし、この時期は気温や湿度の変化が大きく、芝生にとってはストレスの多い季節でもあります。適切な管理を行わないと、病害虫の発生や雑草の侵入など、さまざまなトラブルが発生する可能性があ […]

芝生の手入れ(年間スケジュール)
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春は芝生が休眠期から目覚め、成長を再開する重要な時期です。しかし、この時期は気温や湿度の変化が大きく、芝生にとってはストレスの多い季節でもあります。適切な管理を行わないと、病害虫の発生や雑草の侵入など、さまざまなトラブルが発生する可能性があります。本記事では、春先の芝生トラブルを未然に防ぐためのコツと具体的な対策方法を詳しく解説します。


春先に発生しやすい芝生トラブル

春は芝生が新芽を出し始める時期であると同時に、以下のようなトラブルが発生しやすい時期でもあります。

1. 病害

  • 雪腐病(スノーモールド)
    冬の間に積もった雪や湿気が原因で発生する病気です。芝生の表面に白やピンクのカビ状の斑点が現れるのが特徴で、広がると芝生が枯れてしまいます。
  • 褐色斑点病
    芝生に小さな褐色の斑点が現れる病気で、湿気が多い春先に発生しやすいです。
  • パッチ病
    円形や不規則な形の枯れた斑が芝生に現れる病気で、春先に広がることがあります。

2. 害虫

  • シバツトガの幼虫
    芝生の根や茎を食害し、成長を妨げます。初春は幼虫が活発になる時期です。
  • ヨトウムシ
    夜間に芝生の葉や茎を食害する害虫です。見えにくいため、被害が進行しやすい特徴があります。
  • コガネムシの幼虫
    根を食害し、芝生が部分的に枯れる原因となります。

3. 雑草

春は雑草が発芽しやすい季節です。雑草が芝生と競争し、養分や水分を奪うことで、芝生の成長を阻害します。


春先の芝生トラブルを防ぐためのコツ

トラブルを未然に防ぐためには、以下のポイントを押さえた管理が必要です。

1. 病害の予防

  • 芝生表面の清掃
    冬の間に溜まった落ち葉や枯れた芝草を取り除きます。湿気がこもらないようにすることで、雪腐病の予防になります。
  • エアレーションを実施
    エアレーションフォークや専用機器を使って土壌に小さな穴を開け、通気性を改善します。これにより、根に酸素が行き渡りやすくなり、病害リスクが軽減されます。
  • 適切な施肥
    窒素肥料を適量施すことで、芝生の免疫力が向上します。ただし、窒素の過剰使用は病害を誘発する可能性があるため注意が必要です。
  • 殺菌剤の使用
    雪腐病や褐色斑点病が発生しやすい場合、予防的に殺菌剤を散布すると効果的です。

2. 害虫の対策

  • 芝生の観察
    週に一度、芝生を観察し、害虫や食害の兆候がないか確認します。枯れた部分がある場合は、根を掘って幼虫がいないか調べます。
  • 生物的防除
    シバツトガやヨトウムシには天敵である寄生蜂や線虫を利用した生物的防除が効果的です。
  • 殺虫剤の散布
    害虫が確認された場合は、芝生専用の殺虫剤を散布します。ラベルに記載された使用方法を守りましょう。

3. 雑草の管理

  • 手作業での除去
    雑草が少量の場合は手作業で根ごと取り除きます。
  • 芽止め剤の使用
    芽止め剤を使用すると、雑草の発芽を防ぐことができます。春先に散布しておくと効果的です。
  • 除草剤の活用
    芝生専用の選択性除草剤を使用することで、芝生を傷つけずに雑草だけを除去できます。

4. 土壌環境の改善

  • 排水性を向上させる
    土壌が過湿状態だと病害や害虫の発生リスクが高まります。エアレーションや砂の追加で排水性を改善しましょう。
  • 土壌pHの調整
    芝生に最適な土壌pHは6.0~7.0です。酸性が強い場合は石灰を、アルカリ性が強い場合は硫酸を使用して調整します。

春先の芝生管理の具体的な方法

以下の手順を参考に、春の芝生管理を計画的に進めましょう。

1. 清掃とエアレーション

  • 芝生表面を清掃して通気性を改善します。
  • エアレーションで土壌に小さな穴を開け、通気性と排水性を向上させます。

2. 目土の追加

  • エアレーション後に目土を撒いて土壌を整えます。
  • 有機質を含む目土を使用すると、保水性と排水性が向上します。

3. 施肥

  • 春用の窒素肥料を均一に撒きます。
  • 地面が凍結していないタイミングで行い、施肥後に軽く水を与えます。

4. 芝刈りの再開

  • 成長を再開した芝生は5~7cmの高さになったら刈り始めます。
  • 刈り高さを通常より少し高めに設定し、芝生に負担をかけないようにします。

5. 水やり

  • 土壌が乾燥している場合は早朝や夕方に適度に水を与えます。
  • 過剰な水やりは病害の原因になるため注意が必要です。

春先の芝生トラブル対策で得られる効果

適切な対策を講じることで、以下のようなメリットが得られます。

  • 健康な成長を促進
    病害や害虫のリスクを軽減し、芝生が健やかに育ちます。
  • 美しい緑を維持
    適切な管理で芝生の美観を保ち、雑草の侵入を防ぎます。
  • 管理コストの削減
    予防策を実施することで、発生後の高コストな修復作業を減らすことができます。

まとめ

春先の芝生トラブルを防ぐには、清掃やエアレーション、施肥、水やり、雑草管理といった基本的なケアを計画的に実施することが重要です。特に、病害や害虫のリスクが高まる時期には、早期の予防と適切な対策が効果を発揮します。この記事を参考に、春の芝生トラブルを未然に防ぎ、美しく健康的な芝生を育ててください。

この記事を書いた人

庭で芝生を育てる芝生大好きのお父さんです。育てている芝生の種類は「高麗芝」植えてから12年になります。芝生を植えた時に手伝ってくれた子どもたちは大きくなり、今では芝生に興味を示してくれず、仕方ないので一人でコツコツと芝生の手入れをしています。週末は芝生の管理に追われる芝奴隷です。

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