屋上庭園で高麗芝を育てるには?土壌改良と水やりのコツを押さえよう!

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「屋上庭園に高麗芝を敷きたいと考えていますが、通常の庭と比べて育てる難しさや特別なポイントがあれば教えてください。また、土壌改良や水やりのコツがあれば詳しく知りたいです。屋上という場所柄、日光や風当たりも強いのではないかと心配しています。」 […]

芝生コラム
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「屋上庭園に高麗芝を敷きたいと考えていますが、通常の庭と比べて育てる難しさや特別なポイントがあれば教えてください。また、土壌改良や水やりのコツがあれば詳しく知りたいです。屋上という場所柄、日光や風当たりも強いのではないかと心配しています。」


屋上庭園で高麗芝を育てる基本ポイント

屋上庭園は通常の庭と異なり、地面に直に根を張ることができないため、高麗芝を育てる際にはいくつかの特殊な配慮が必要です。以下は、屋上庭園における高麗芝栽培の基本ポイントです。

  1. 軽量化の工夫 屋上は構造上の耐荷重に限界があります。高麗芝や西洋芝などを育てるためには、土や砂の量を軽量化することが重要です。軽量な人工土壌やパーライトを混ぜると効果的です。
  2. 排水性を確保する 排水性が悪いと根腐れの原因になります。軽石や砂利を基礎層に敷き、その上に適切な改良土壌を配置して、十分な排水性を確保してください。
  3. 風対策を講じる 屋上では強風により芝が乾燥しやすくなるため、風を和らげる防風ネットや植栽を活用すると良いでしょう。
  4. 日差しの調整 高麗芝は日当たりを好みますが、屋上は日光が強すぎる場合もあるため、必要に応じて遮光ネットで直射日光を和らげます。
  5. 屋上庭園の設計時の考慮 高麗芝を敷く前に、屋上の防水加工や適切な排水溝の設置が必要です。これにより水がたまりにくくなり、芝の根腐れを防げます。

高麗芝や西洋芝などの種類と選び方

高麗芝をはじめとする芝生には多くの種類があり、それぞれの特性に応じた選択が必要です。以下に代表的な芝の種類を挙げ、それぞれの特性を解説します。

高麗芝

  • 日本の気候に適しており、耐寒性と耐暑性が優れています。
  • 丈夫で管理が比較的簡単なため、初心者にもおすすめです。
  • 冬季には茶色くなることがありますが、春になると再び緑を取り戻します。

西洋芝

  • 一年を通して緑を保つ種類が多く、庭を常に美しい状態に保ちたい場合に適しています。
  • 一方で、日当たりが悪い場所では育ちにくい点があり、頻繁な芝刈りや肥料管理が必要です。

野芝

  • 高い耐久性を持ち、踏みつけに強いため、運動場や公園でよく利用されます。
  • 成長が遅い分、頻繁な手入れが不要です。

姫高麗芝

  • 葉が細かく、見た目が美しいため、庭の高級感を演出したい場合に適しています。
  • 他の芝に比べてデリケートで、管理に手間がかかる点があります。

人工芝

  • 天然芝とは異なり、維持管理がほとんど不要です。
  • 高麗芝や西洋芝に比べて初期費用が高めですが、長期的には手入れが不要で経済的です。

選ぶ際には、自分の目的や庭の環境に最適な種類を検討しましょう。


土壌改良と下準備の手順

土壌改良は、高麗芝や西洋芝などの芝生を健康に育てるための基盤となります。以下の手順で土壌改良と下準備を行いましょう。

土壌の確認と改善

  1. 土壌の質を確認する 芝生に最適な土壌は、排水性が良く、保水性がある土壌です。粘土質の土壌は水はけが悪いため、改良が必要です。
  2. 土壌を耕す スコップやレーキを使い、深さ15–20cm程度まで土を耕します。この作業により、空気を含ませて根が張りやすくなります。
  3. 必要に応じて改良材を追加
    • パーライトや砂を混ぜて排水性を向上させます。
    • 有機質肥料や堆肥を加えることで、栄養を補給します。
  4. PH値の調整 高麗芝には弱酸性—中性の土壌が適しています。石灰や硫黄を使ってPH値を調整してください。
  5. 平らに均す 土壌を均一に整え、転圧ローラーを使って軽く押し固めます。この工程により、芝の種やロール芝が均一に張れます。

ロール芝や芝の種の張り方と管理

芝生を張る際には、ロール芝や芝の種を使用する方法があります。それぞれの特徴と手順を以下にまとめます。

ロール芝を使用する場合

  1. ロール芝を敷く 転圧した土壌の上にロール芝を敷き詰めます。目地が均一になるように調整しながら敷きます。
  2. 圧着する 転圧ローラーを使用して芝を土壌に密着させます。これにより根が張りやすくなります。
  3. 目土入れ 芝の隙間に目土を入れ、均一に敷き詰めます。これにより芝が乾燥しにくくなります。

芝の種を使用する場合

  1. 種まき 土壌の上に均一に芝の種をまきます。種が重ならないように注意しましょう。
  2. 覆土する 種の上に薄く土をかぶせます。覆土の厚さは5mm程度が目安です。
  3. 散水 種が流れないよう、やさしく散水します。その後、土壌が乾かないよう定期的に水やりを行います。

日常管理とトラブルへの対応

芝生の管理には、日常的な手入れが欠かせません。以下は、管理のポイントとトラブルへの対応策です。

日常的な管理

  1. 水やり
    • 朝か夕方に、土壌が湿る程度に水を与えます。
    • 夏場は特に乾燥しやすいため、散水をこまめに行いましょう。
  2. 芝刈り
    • 高麗芝は1–3cmの高さを目安に刈り込みます。
    • 定期的な草刈りにより、芝が均一に成長します。
  3. 肥料の施用
    • 春と秋に肥料を施すことで、健康な成長を促します。
    • 液肥や緩効性肥料を適宜使い分けましょう。

トラブルへの対応

  • 茶色くなる場合 病害虫や水不足が原因です。エアレーションを行い、根に空気を送り込みましょう。
  • 雑草が増える場合 手作業で抜き取るか、除草剤を使用します。目土入れで隙間を埋めると雑草の発生を抑えられます。
  • 病気や病害虫が発生する場合 定期的に芝生を観察し、早期に農薬を使用します。

まとめ

屋上庭園で高麗芝を育てるには、適切な土壌改良と水やり、そして日常的な管理が不可欠です。高麗芝や西洋芝、人工芝など、それぞれの特性を理解し、目的や環境に合った選択をしましょう。また、初心者でも取り組みやすいよう、DIYで簡単にできる手順を踏むことが成功への第一歩です。

しっかりとした準備と定期的な管理を行えば、屋上庭園でも美しい芝生を維持することが可能です。理想の緑化空間を手に入れるために、ぜひこの記事を参考にしてください。

この記事を書いた人

庭で芝生を育てる芝生大好きのお父さんです。育てている芝生の種類は「高麗芝」植えてから12年になります。芝生を植えた時に手伝ってくれた子どもたちは大きくなり、今では芝生に興味を示してくれず、仕方ないので一人でコツコツと芝生の手入れをしています。週末は芝生の管理に追われる芝奴隷です。

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