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冬の芝生病害予防:2月にできる最も効果的な対策

この記事の概要

2月は芝生が休眠中で成長が停止している時期ですが、この間も湿気や寒さによる病害が発生するリスクがあります。特に雪腐病(スノーモールド)などは、積雪や湿気がこもりやすい環境で発生しやすいため、注意が必要です。病害を未然に防ぐことは、芝生の健康 […]

芝生の手入れ(年間スケジュール)
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2月は芝生が休眠中で成長が停止している時期ですが、この間も湿気や寒さによる病害が発生するリスクがあります。特に雪腐病(スノーモールド)などは、積雪や湿気がこもりやすい環境で発生しやすいため、注意が必要です。病害を未然に防ぐことは、芝生の健康を保ち、春からの成長をスムーズにするために欠かせません。本記事では、2月に行うべき芝生の病害予防策について、具体的な方法とポイントを解説します。


冬の芝生で発生しやすい病害

冬の芝生管理では、以下のような病害に注意が必要です。

1. スノーモールド(雪腐病)

スノーモールドは寒冷地や積雪地域でよく見られる病害です。雪の下や湿気の多い環境で芝生が窒息状態になると発生します。

  • 特徴
    白やピンクのカビ状の病斑が芝生の表面に広がり、最悪の場合、芝生が枯死することもあります。
  • 原因
    湿気がこもり、積雪が長期間続くことで病原菌が繁殖します。

2. 乾燥スポット

寒風や乾燥によって芝生が局所的に枯れる現象です。特に積雪が少ない地域や、風当たりが強い場所で発生しやすくなります。

  • 特徴
    芝生が茶色く変色し、乾燥した部分が目立ちます。
  • 原因
    乾燥と低温が続き、水分不足によって芝生がダメージを受けます。

3. 水浸しや排水不良による根腐れ

雪解け後や冬の雨が続くことで、水はけが悪い土壌では根腐れが起きる可能性があります。

  • 特徴
    芝生の一部が柔らかく腐ったようになる症状が見られます。
  • 原因
    過剰な湿気と通気性の悪い土壌環境が原因です。

2月にできる最も効果的な病害予防策

2月の芝生管理では、以下の具体的な予防策を行うことで、病害を効果的に防ぐことができます。

1. 雪の管理

積雪は芝生を寒さから守る断熱材として機能しますが、過剰な積雪や偏った積もり方は病害のリスクを高めます。

  • 雪を均一に広げる
    積雪が一部に集中すると湿気がこもり、スノーモールドが発生しやすくなります。スコップやブロワーを使用して雪を均一に分散させましょう。
  • 積雪の圧縮を防ぐ
    人や重機が積雪を踏むことで雪が圧縮され、通気性が悪化します。作業時には芝生を歩く範囲を最小限に抑える工夫が必要です。

2. デブリの除去

落ち葉や枯れた芝草、小枝が芝生表面に残っていると、湿気がこもり病害の原因になります。

  • 清掃方法
    レーキや柔らかいブラシを使い、積雪前に落ち葉やデブリを除去します。積雪がある場合は、雪解け後に清掃を行います。
  • 通気性の確保
    芝生表面を清潔に保つことで、通気性が向上し病害リスクを軽減できます。

3. 防寒資材の活用

寒冷地では、不織布や保護シートを使用することで、芝生を湿気や乾燥から守ることができます。

  • 不織布の使用
    通気性が良い不織布を芝生全体に敷くことで、寒風や乾燥を防ぎます。湿気がこもらないため、スノーモールドの予防にも効果的です。
  • 落ち葉やワラの利用
    薄く敷いたワラや落ち葉で地表を保護することで、保温効果が得られます。ただし、厚く敷きすぎると湿気がこもる原因になるため注意が必要です。

4. 土壌の通気性改善

冬の間に土壌が固まると、病害リスクが高まります。軽いエアレーションを行い、土壌の通気性を改善しましょう。

  • エアレーションの方法
    エアレーションフォークで芝生表面に小さな穴を開けます。これにより、酸素が根に行き渡りやすくなり、湿気のこもりを防ぎます。
  • 注意点
    地面が凍結している場合は作業を避け、柔らかくなったタイミングを選んで行います。

5. 殺菌剤の使用

スノーモールドの発生が予想される場合は、予防的に殺菌剤を散布しておきます。

  • 散布のタイミング
    初雪前または雪解け後のタイミングで行います。積雪中に散布するのは効果が薄いため避けましょう。
  • 使用する殺菌剤
    スノーモールド専用の殺菌剤を選び、ラベルの指示に従って適切な量を使用します。

6. 排水性の改善

排水性が悪い土壌は湿気が溜まりやすく、病害の原因になります。

  • 目土の追加
    砂や有機質を含む目土を撒き、地表面の凹凸を整えます。これにより排水性が向上します。
  • 排水溝の設置
    水が溜まりやすいエリアには簡易的な排水溝を作り、水の滞留を防ぎます。

注意点とおすすめの管理スケジュール

注意点

  • 踏圧の最小化
    積雪中や凍結状態での踏圧は、芝生や根にストレスを与えます。必要以上に芝生エリアを歩かないよう注意してください。
  • 適度な清掃
    過剰な清掃や作業は芝生にストレスを与えるため、必要最低限の範囲で行いましょう。
  • 殺菌剤の過剰使用を避ける
    殺菌剤は適量を守り、必要以上に使用しないようにしてください。

2月の管理スケジュール例

  1. 初旬:積雪のチェックと均一化
    積雪が集中している場合は、雪を均等に分散します。
  2. 中旬:殺菌剤の散布(必要に応じて)
    スノーモールドが発生しやすい環境では、予防的に散布します。
  3. 下旬:雪解け後の清掃と観察
    デブリを取り除き、芝生の状態を確認します。必要に応じて目土の追加や排水性改善を行います。

まとめ

冬の芝生を病害から守るためには、2月の予防策が重要です。積雪の管理やデブリの除去、防寒資材の活用、土壌の通気性改善を組み合わせることで、病害リスクを効果的に減らせます。また、殺菌剤の使用や排水性改善も適切なタイミングで行うことで、芝生の健康を維持できます。この記事を参考に、寒い季節でも美しい芝生を守るためのケアを実践してください。

この記事を書いた人

庭で芝生を育てる芝生大好きのお父さんです。育てている芝生の種類は「高麗芝」植えてから12年になります。芝生を植えた時に手伝ってくれた子どもたちは大きくなり、今では芝生に興味を示してくれず、仕方ないので一人でコツコツと芝生の手入れをしています。週末は芝生の管理に追われる芝奴隷です。

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