New Article

冬の芝生メンテナンス:2月の育成チェックリスト

この記事の概要

冬は芝生が休眠期に入り、地上部の成長が停止する時期ですが、適切なメンテナンスを行うことで、春からの成長をスムーズに進めることができます。特に2月は冬の終盤にあたり、積雪や寒風によるダメージを抑え、芝生の健康を保つための最後のケアを実践する重 […]

芝生の手入れ(年間スケジュール)
この記事は約4分で読めます。

冬は芝生が休眠期に入り、地上部の成長が停止する時期ですが、適切なメンテナンスを行うことで、春からの成長をスムーズに進めることができます。特に2月は冬の終盤にあたり、積雪や寒風によるダメージを抑え、芝生の健康を保つための最後のケアを実践する重要な時期です。本記事では、2月に行うべき芝生の育成チェックリストを紹介し、それぞれの作業のポイントを解説します。


2月の芝生育成チェックリスト

1. 積雪状態の確認と管理

積雪は芝生を寒さから守る断熱材として機能しますが、過剰な積雪や偏りのある積もり方は、芝生にダメージを与える原因となります。

  • 積雪の均一化
    積雪が一箇所に集中している場合は、スコップやブロワーを使い、均等に広げます。これにより、湿気のこもりやスノーモールド(雪腐病)のリスクを軽減します。
  • 雪の圧縮を防ぐ
    踏み固められた雪は通気性を失い、芝生の窒息状態を引き起こすことがあります。芝生の上を歩く範囲を最小限に抑えましょう。

2. 雪解け後の清掃

積雪が解け始めたら、芝生表面の清掃を行い、病害の発生を未然に防ぎます。

  • デブリの除去
    落ち葉や枯れた芝草、小枝を取り除き、通気性を確保します。これにより、湿気がこもりにくくなり、病害リスクを抑えられます。
  • 病害の兆候チェック
    スノーモールドの兆候(白やピンクのカビ状の斑点)が見られる場合は、病害部分を取り除き、殺菌剤を散布して拡大を防ぎます。

3. 土壌の通気性改善

冬の間に固くなった土壌は、酸素や水分が根に届きにくくなります。軽いエアレーションを行い、土壌の通気性を改善しましょう。

  • エアレーションの実施
    エアレーションフォークを使用し、芝生表面に小さな穴を一定間隔で開けます。これにより、根が酸素を取り込みやすくなります。
  • 注意点
    地面が凍結している場合は作業を控え、柔らかくなったタイミングを選びましょう。

4. 目土の追加

冬の間にできた凹凸を補修し、芝生の均一な表面を保つために目土を追加します。

  • 目土の種類
    有機質を含む目土や砂を使用することで、保水性と排水性を向上させます。
  • 撒き方
    薄く均一に撒き、レーキで整地します。特に凹凸の目立つ箇所を重点的にケアしましょう。

5. 冬用肥料の施用

春の成長に向けて、芝生に必要な栄養を与えるために、冬用肥料を施します。

  • 肥料の選び方
    窒素が控えめで、リン酸とカリウムが多く含まれる肥料を選びます。これにより、根の耐寒性が向上し、健康な新芽の発芽をサポートします。
  • 施肥のタイミング
    地面が柔らかくなったタイミングで均等に撒き、軽く水を与えて浸透させます。

6. 防寒対策の確認

寒冷地では、防寒対策を適切に行うことで、寒風や霜から芝生を守ることができます。

  • 防寒資材の確認
    不織布や保護シートを使用している場合は、状態をチェックし、必要に応じて通気性を確保するために調整します。
  • マルチング材の利用
    落ち葉やワラを薄く敷くことで、地面を保温できます。ただし、湿気がこもらないよう注意しましょう。

作業の際に注意すべきポイント

1. 凍結状態での作業を避ける

凍結している土壌で作業を行うと、根や地表が傷つきやすくなります。作業は気温が上がり、地面が柔らかくなったタイミングで行いましょう。

2. 過剰な水やりを控える

冬季の芝生は休眠状態で水分をほとんど吸収しません。必要以上の水やりは病害の原因になります。自然降水が十分であれば、水やりを控えてください。

3. 踏圧の最小化

休眠期の芝生はデリケートな状態にあるため、踏圧を避ける工夫が必要です。除雪作業時にはゴム製のスコップや軽量ブラシを使用し、芝生への負担を最小限に抑えましょう。


2月のチェックリストを実践するメリット

2月に適切なメンテナンスを行うことで、芝生は以下のようなメリットを享受できます。

  • 病害リスクの軽減
    スノーモールドなどの病害を未然に防ぐことで、春の芝生の美観を維持できます。
  • 健康な新芽の発芽
    適切な肥料施用と土壌管理により、春の成長がスムーズに進みます。
  • 土壌環境の改善
    エアレーションや目土の追加により、根が呼吸しやすくなり、栄養吸収も効率化します。

春への準備:冬明け後のケア

2月のメンテナンスが完了したら、春に向けた準備を進めましょう。

1. 清掃の徹底

雪解け後に芝生表面を再度清掃し、病害や乾燥箇所を確認します。

2. 春用肥料の施用

春の成長を促進するために、窒素を多く含む肥料を施します。

3. 最初の芝刈り

芝生が成長を再開したら、高めの設定で芝刈りを行い、徐々に通常の高さに戻していきます。


まとめ

2月は芝生の冬越しを成功させるための最後の準備期間です。積雪管理、土壌改善、肥料施用、防寒対策を組み合わせたメンテナンスを行うことで、芝生の健康を保ちながら春を迎える準備が整います。また、凍結や踏圧など、芝生が受けるダメージを最小限に抑える工夫も重要です。

この記事で紹介したチェックリストを参考に、2月の芝生メンテナンスを実践し、美しい芝生を育てる準備を進めてください。

この記事を書いた人

庭で芝生を育てる芝生大好きのお父さんです。育てている芝生の種類は「高麗芝」植えてから12年になります。芝生を植えた時に手伝ってくれた子どもたちは大きくなり、今では芝生に興味を示してくれず、仕方ないので一人でコツコツと芝生の手入れをしています。週末は芝生の管理に追われる芝奴隷です。

芝太郎をフォローする
芝生の手入れ(年間スケジュール)
芝生のDIYなら芝太郎の芝生ガーデニング