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中部地方で高温に強い芝生を選ぶポイント

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中部地方は日本の中心部に位置し、地域ごとに気候の変化が見られるエリアです。日本アルプスを擁する山間部では冷涼な気候が特徴ですが、太平洋側の平野部では夏場に高温多湿となる地域が多く、芝生の選択と育成において特別な配慮が必要です。 特に、高温が […]

中部地方の多様な気候に対応する芝生選び
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中部地方は日本の中心部に位置し、地域ごとに気候の変化が見られるエリアです。日本アルプスを擁する山間部では冷涼な気候が特徴ですが、太平洋側の平野部では夏場に高温多湿となる地域が多く、芝生の選択と育成において特別な配慮が必要です。

特に、高温が続く夏の季節は、芝生の管理において大きな課題となります。芝生が枯れる原因となる乾燥や病気への耐性を重視しつつ、美しい緑を維持するには、適切な品種選びと育成方法を知ることが重要です。本記事では、高温に強い芝生として代表的な「高麗芝」と「西洋芝」を紹介し、それぞれの特徴や育て方について解説します。


高麗芝の特徴と中部地方での育て方

高麗芝とは?

高麗芝は、日本の暖地型芝草の代表的な種類で、高温多湿に非常に強い特徴を持っています。夏の厳しい暑さの中でも成長が衰えにくく、中部地方のような暑い気候でも健康的な状態を保ちやすい芝生です。また、厚みのある緻密な葉と、自然な見た目の緑色が魅力で、和風庭園から公園まで幅広く利用されています。

ただし、冬場には休眠期に入り、色が茶色に変化するため、冬も緑を楽しみたい場合は別の選択肢が必要です。一方で、高麗芝の休眠はその耐久性の高さを象徴しており、翌年の春には再び美しい緑を取り戻します。

高麗芝の高温への耐性

高麗芝の最大の特長は、高温乾燥に強い点です。葉が厚いため水分保持能力が高く、長期間にわたる日照にも耐えられる構造を持っています。さらに、根が深く張るため、地中の水分を効率よく吸収でき、乾燥にも強い性質があります。

中部地方での高麗芝の育て方

高麗芝を中部地方の庭で育てる際には、以下の点に注意しましょう。

  1. 日当たりの良い場所に植える
    高麗芝は直射日光を好むため、庭の中で最も日当たりの良い場所に植えるのが理想的です。部分的な日陰がある場所でも育ちますが、日光不足が続くと葉が薄くなり、密度が低下することがあります。
  2. 水はけの良い土壌を準備する
    高麗芝は過剰な湿気を嫌います。そのため、植え付け前に土壌の排水性を確認し、必要であれば砂を混ぜるなどの改良を行いましょう。
  3. 定期的な刈り込み
    高麗芝は成長が早いので、適度な高さに保つためには定期的な芝刈りが必要です。夏場は1~2週間に一度、芝を刈り込むことで美しい状態を保てます。
  4. 肥料の適切な使用
    春から秋にかけて成長が活発になるため、この時期に窒素を含む肥料を適切に与えると、芝生の密度が高まり、健康を維持しやすくなります。

西洋芝の特徴と中部地方での育て方

西洋芝とは?

西洋芝は主に寒地型芝草に分類され、一年中美しい緑を楽しめる「常緑性」が魅力です。中部地方の高温多湿な気候に対応可能な品種としては、「トールフェスク」や「ケンタッキーブルーグラス」が挙げられます。これらの品種は高温耐性を備えており、適切な管理を行えば美しい緑を保つことが可能です。

西洋芝は柔らかい質感と鮮やかな緑色が特徴で、洋風庭園やゴルフ場、モダンな庭のデザインによくマッチします。ただし、高麗芝に比べると管理がやや手間がかかるため、定期的な手入れが必要です。

高温に強い西洋芝の品種

中部地方での高温対策としておすすめの西洋芝の品種は以下の通りです:

  1. トールフェスク
    トールフェスクは高温に強い西洋芝の代表で、耐久性が高く、暑い夏場でも美しい緑を維持しやすい特徴があります。また、根が深く張るため乾燥に強く、踏みつけにも耐えることができます。
  2. ケンタッキーブルーグラス
    ケンタッキーブルーグラスは、美しい濃い緑色が特徴で、高温にもある程度対応可能です。日当たりの良い場所でその特性を最大限に発揮します。
  3. ペレニアルライグラス
    ペレニアルライグラスは早生性があり、傷んだ芝の修復がしやすい品種です。高温多湿に強い性質を持ち、暑い夏場でも管理次第で美しい芝生を維持できます。

中部地方での西洋芝の育て方

  1. 適切な水やり
    西洋芝は乾燥にやや弱いため、特に夏場は朝と夕方に十分な水を与える必要があります。乾燥が続くと葉が変色し始めるため、早めの対策が重要です。
  2. 肥料管理を徹底する
    西洋芝は成長に多くの栄養を必要とするため、春と秋を中心に肥料を与えることで、健康的な芝生を維持できます。
  3. 通気性の確保
    芝生が密生すると風通しが悪くなり、病気が発生しやすくなります。通気性を確保するために、年に数回のエアレーション(芝生に穴を開けて通気性を改善する作業)を行いましょう。
  4. 適切な芝刈り
    西洋芝は芝刈りの頻度が高くなる場合があります。1週間に1回程度の刈り込みを行うことで、均一で美しい見た目を維持できます。

高麗芝と西洋芝のどちらを選ぶべきか?

高麗芝が適している場合

  • 手入れにあまり時間をかけたくない
  • 和風庭園や自然な景観を求めている
  • 暑さや乾燥に強い芝生を育てたい

西洋芝が適している場合

  • 一年中緑の芝生を楽しみたい
  • 洋風の庭やモダンなデザインにこだわりたい
  • 定期的な手入れを楽しむ余裕がある

中部地方では、どちらの芝生も選択肢として十分に対応可能ですが、庭のデザインや管理への時間、手間を考慮して選ぶと良いでしょう。


中部地方で高温に強い芝生を楽しむために

中部地方の高温多湿な環境では、芝生の選択が庭の美しさと管理のしやすさに直結します。高麗芝と西洋芝はどちらも魅力的な選択肢であり、それぞれの特性を理解した上で適切に選ぶことで、夏場でも美しい緑を維持することができます。

高麗芝は暑さや乾燥に非常に強く、自然で落ち着いた見た目が特長です。一方、西洋芝は一年中美しい緑を楽しむことができ、洋風庭園にぴったりです。

芝生を植える際には、土壌の準備や排水性の確保、水やりや施肥の適切な管理を行うことで、どちらの芝生でも健康で美しい状態を保つことができます。中部地方ならではの気候条件を活かし、理想の庭作りを楽しんでください。

この記事を書いた人

庭で芝生を育てる芝生大好きのお父さんです。育てている芝生の種類は「高麗芝」植えてから12年になります。芝生を植えた時に手伝ってくれた子どもたちは大きくなり、今では芝生に興味を示してくれず、仕方ないので一人でコツコツと芝生の手入れをしています。週末は芝生の管理に追われる芝奴隷です。

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